先日、不登校支援としてインターネット上の仮想空間「メタバース」を活用というニュースを見ました。子どもたちが自身の分身「アバター」を操作して学習プログラムを体験する仕組みだそうです。近年、情報技術の発展は目まぐるしいものがありますよね。学校に馴染めない子どもたちにとって取れる選択肢が段々と増えて素晴らしいと思います。同時に考えるのが、この支援サービスを享受できるのは受け入れてくれる家庭環境がある子どもだということです。
これもまた最近よく目にするニュースですが、家に居場所のない子どもたちが深夜街角にたまって事件に巻き込まれることがありました。家庭に居場所の無い子どもたちにはまた別の支援が必要になります。コロナ感染拡大により、ひきこもり支援も遠隔やSNS等を活用した新しい支援の形が自治体などと連携して活発に実施されています。ひきこもり当事者の方の中にはパソコンはおろかスマートフォンすら持っていない方がいます。決して新しい技術を否定するものではありません。ただ、オンラインありきの支援ばかりになってしまうと、その環境が無い方が孤立してしまいます。行政や企業は話題性のある新技術に興味を持ち、支援・補助を行います。その方向も大切なことなので今後も促進して欲しく思いますが、同時に従来の対面式の訪問支援や物理的な受け入れ先の確保等も途切れることなく実施されることを望んでいます。
Writer:柴犬

この活動は、赤い羽根新型コロナ感染下の福祉活動応援全国キャンペーン「居場所を失った人への緊急活動応援助成」によって実施しています。赤い羽根共同募金にご協力してくださった皆様、多大なるご尽力を賜りまして、誠にありがとうございます。