
年が明け、お正月気分も抜け始めた今日、寒気が襲う中にもかかわらず、元気に永弘会の活動が行われました。
いつもであればわたくし、さがみ鳥も参加の予定だったのですが、7日に一都三県に対し新型コロナの緊急事態宣言が発令されてしまったため、しばらくは甲斐国への入国を自粛せざるを得ない状況になってしまいました。非常に残念です。
そんな私を見かねてか、それとも以前から企ん……考えていた「作業のライブ配信」を実行に移す時と踏んだのか、スマホを使って作業を実況中継してくださるとのことで、私はこたつでぬくぬくと温まりながら配信されてくる動画を録画をすることにしました。録画した映像はいずれ何かしらの形で使っていきたいと思っています^^
寒いですからケガをしないように体を動かそうと考えたのか、ラジオ体操の音楽が流れ始め、二人は腕を動かし始めます。おお、えらいなぁと見ていると……十数秒で中断。
「って、音楽流しておいて最後までやらないのかい!」
「寒いからやめよう、ケガするから。ケガする前に作業しちゃおうって思って」
「……そ、そうですね」
藤原さんの答えに、こたつで温まっている身である私は何も言えませんでした。
そのまま二人の様子を見ているとどうやら今日も、プラスチックのパネルを水平に敷く作業の続きを行っていくようです。フォークのような道具やシャベルを使って、前回同様……むしろ前回以上にガッチガチに凍った土を掘り起こしていきます。しかし困ったことに、こんなに天気がいいのに全く土が溶けないんです。

そんな大地に戦いを挑んで疲れた二人は、暖と食事をとりにたき火の前へ。
そのとき、藤原さんの携帯電話が鳴り響きました。話を聞くとどうやら旧友が訪ねてきてくれるとのこと。これは援軍かと私の期待が高まります。
数十分後、現れた彼を二人が現在の作業場所へ案内します。並べられたパネルの上を、確かめるようにゆっくりと踏みしめて歩いていきます。
「大変だね、ここ斜めってるし」
そして数分の間、二人の作業をじっと見たり周りを歩き回って様子を伺ったりしていました。
「じゃあ、帰るわ寒いから。場所分かったからまた来る」
数分後、彼は無事に帰宅しました。
あ、いえ、はい。確かにあの普通の格好では明らかに寒いですし、風邪をひいてしまいますから正しい判断だったと思います。ま、また遊びに来てくれるといいですね!
そして二人の作業は続きます。

「しよーちゃんごめん!三又の鍬、折れちゃった!!」
あれ、最近どこかで似たようなセリフを聞いた気がします。しかも前回は曲がっただけで済んだのが今回は根元からポッキリ。いやはや大自然の力ってすごいなぁと感心するばかりです。
それでもめげずに手元にある道具で作業を進めていく二人。
遠くにいて状況の分からない私に、凍った土の破片を持ってきて「見て、チョコレートみたい!土を切るとテカテカ!」と小学生男子のようにキャッキャしながら紹介してくる藤原さん。
ブロックの下に敷く砂利の袋を新しく開けたしよーちゃんも、セメントで固めたようなそれを持ってきて「砂利が凍ってこんなになってます~」と見せてくれました。
(補足:袋に入っている砂利は乾いておらず少し濡れているので、そのまま凍ってしまったようです)
チョコレートコーンフレークが解けて固まったやつに似てますね……おっと、藤原さんみたいな発想をしてしまいました。
藤原さんは何度か使ううちに鍬の使い方が上達したらしく、農業経験者のしよーちゃんに褒められ上機嫌。そんな藤原さんの横で、鍬の上達具合を褒めたばかりのしよーちゃんがぼそりと一言。
「トラクターって、借りてこられないかな……」
「……俺だってほしいよ」
そして再び真顔で黙々と土をつつき始める二人。
悲しいかな、腕が上がるだけでは解決できない壁があるようです。
もともと、ここには藤原さんの「外に出ると他人の目が気になる」という経験から、「人目を気にしなくてよい場所を作る」という目的で小屋を建てようとしていたそうなのですが、既に周りが笹林や山の斜面になっていて人目を気にしないで済む状態になっているため、ゴロンと寝転がって空を見ればきれいな星空も見られるような広場にしてもいいかなと、どのような方向で進めるかちょっと悩んでいるそうです。
ゆくゆくはここでもたき火をやりたいとのことなので、完成が楽しみです~!
Writer:さがみ鳥